英語を上達させたいと考えている人にとって、「上級者」と呼ばれるレベルに到達することは一つの大きな目標です。
この記事では、英検1級、TOEIC900点、さらには英語をペラペラに話せるような「英語上級者にレベル」になるまでのステップを具体的に紹介します。
特に、できるだけ早くCEFR B2レベルに到達することの重要性や、その後の学習方法について詳しく解説します。
そもそもCEFRとは?
まず、CEFR(Common European Framework of Reference for Languages)について簡単に説明します。
CEFRは、ヨーロッパを中心に広く使用されている外国語能力の評価基準で、A1からC2までの6つのレベルに分かれています。
- A1/A2: 基礎的な日常会話ができるレベル。
- B1/B2: 自分の意見を述べたり、具体的な話題についてやり取りができる中級レベル。
- C1/C2: 専門的な内容や複雑な話題についても、流暢にやり取りができる上級レベル。
この中で、B2レベルは「独立して言語を使用できる」段階とされ、日常的なコミュニケーションや仕事の場面でもしっかりと対応できる能力を示します。
2. まずはCEFR B2レベルを目指そう
英語学習を進める上で、まず目指すべきはCEFR B2レベルです。
日本でいうと、英検準1級やTOEIC730点がこのレベルに該当します。
マルチリンガルの間では、「B2レベルに到達するまでは、一気に時間を確保して集中して学習するのが最も効果的だ」という意見が多いです。
なぜなら、このレベルに達すると、英語を長期間使っていなくても英語を忘れにくくなるからです。
たとえ一部を忘れてしまったとしても、再び英語に触れた際にすぐに思い出すことができます。
逆に、B1以下のレベル(英検2級など)では、英語を使わない期間が長くなると忘れてしまうことが多く、維持が難しいとされています。
そのため、CEFR B2レベルであっても十分高いレベルですが、このレベルまではある程度の時間を確保して一気に英語を勉強することをオススメします。
このレベルに達することで、本物の英語上級者になるために、英語学習が単なる「勉強」から「英語を使うことによる慣れ」という次の段階へ移行しやすくなります。
3. B2レベル到達後の学習方法:使いながら慣れる
B2レベルに到達した後は、英語を「勉強する」段階から、「使いながら慣れる」段階に移行することが重要です。
この段階では、英語を日常生活に取り入れ、できるだけ多くの時間を英語に触れるようにしましょう。
ここで有効なのが、「Comprehensive Input」(包括的インプット)の考え方です。
4. Comprehensible Inputとは何か?
Comprehensible Inputとは、言語学習において、その言語を自然に習得するためのアプローチです。
この考え方は、アメリカの言語学者スティーブン・クラッシェン(Stephen Krashen)が提唱した「インプット仮説(Input Hypothesis)」に基づいており、多くのマルチリンガルがこの説に基づいて言語学習を成功させています。
具体的には、学習者が「自分にとって理解が簡単なコンテンツ」に多く触れることで、言語を無理なく吸収し、自然とその言語に慣れていくという方法です。
また、そのコンテンツが自分にとって興味深いものであることが、学習を持続させるために非常に重要です。
たとえば、リスニングやリーディングを通じて、すでに知っている単語や文法が含まれた英語に繰り返し触れることで、少しずつ新しい表現や文法を理解し、自分のものにしていきます。
もっと具体的に言うと、例えば英語のYouTube動画を見る際には、その内容の90%程度以上を既に理解できるレベルのものを選ぶことが重要です。
この「90%程度以上」と言う数字が非常に重要なのです。
このような動画を繰り返し視聴することで、残りの10%については、映像や話の流れ、文脈から推測して無意識に理解できるようになります。
この過程を積み重ねることで、新しい単語や表現を自然と覚え、言語能力が向上していきます。
逆に、もし理解できる部分が70%程度しかない動画を選んでしまうと、残りの30%を文脈や映像から推測するのは非常に難しくなります。
結果として、理解できない部分が多すぎて、ほとんど学習効果はありません。そのため、最初に選ぶコンテンツは、自分が大部分を理解できるものであることが大切です。
このように、まずは自分にとって理解しやすい内容に集中して学習を進めていくことで、言語が自然と身についていき、最終的には日本語を介さずに英語を直接理解できるようになるのです。
このように、まずは自分にとって理解しやすく、興味のある内容に集中して学習を進めていくことで、言語が自然と身についていき、最終的には日本語を介さずに英語を直接理解できるようになるのです。
5. Comprehensible Inputを用いた具体的な学習方法
では、Comprehensible Inputをどのように実践すれば良いのでしょうか?ここでは、具体的な学習方法をいくつか紹介します。
- 英語でのリーディング:自分の興味がある分野の英語記事や書籍を読みましょう。最初は簡単な内容から始め、徐々に難易度を上げていくことがポイントです。
- 英語でのリスニング:映画やドラマ、ポッドキャストを英語で楽しむ習慣をつけましょう。英語字幕を利用しながら視聴すると、より理解が深まります。
- オンライン英会話:外国人講師とのオンライン英会話を定期的に行うことで、実際に英語を話す力も身につけていきます。
6. 英語力に自信がついたら英検1級に挑戦しよう
B2レベルに到達し、英語を使いこなせる自信がついたら、「英検1級」の受験をオススメします。
英検1級は、日本国内で最も難易度が高い英語検定試験であり、その合格は高い英語力を証明するものとなります。
英検1級の受験は、特に日常の英語では学ぶのが難しいアカデミックな語彙や高度な表現を集中的に学ぶ絶好の機会です。
これにより、英語の汎用性が一層高まり、ビジネスや学術の場でも通用する英語力が身につきます。
英検1級に向けた英単語の勉強としては、以下の記事をご覧ください!
まとめ
英語上級者になるための6つのステップを紹介しました。
まずはいち早くCEFR B2レベルに到達し、その後はComprehensible Inputを通じて英語を使いながら慣れていくことで、自然と上級者レベルに達することができます。
さらに、英検1級に挑戦することで、より高度な英語力を身につけることができます。
ぜひ、これらのステップを参考に、あなたの英語学習を進めてみてください!
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