フランス語を学習する際に、何単語を覚えるべきか悩むことはありますか?
覚えるべき単語数が明確になっていないと、モチベーションを維持しながらフランス語を学習するのも困難になるでしょう。
そこで今回は英検1級を取得し8カ国語を学んだ私が、目標とすべきフランス語の単語数を4つのパターンに分けてご紹介します。
1. フランス語学習を始めるための600語
フランス語初心者の方に何よりも先に目指してほしいのが、600語の単語を覚えることです。
これは、今後のフランス語学習をスムーズに行う上で非常に重要です。
例えば、文法書の例文を理解しようとする際にも、基本的な単語の意味が分からないと、毎回その例文に含まれている単語の意味を確認する必要が出てしまいます。
その結果、文法そのもののを理解する集中力が乱されてしまい、文法学習がスムーズに進まない可能性が出てきます。
600語の単語を覚えることで、文法のルールや構造を理解する際の負担が大幅に軽減され、フランス語の学習全体がスムーズに進むようになります。
さらに、600単語覚える中で、フランス語独特の発音にも徐々に慣れていくことができます。
フランス語は英語と異なり、発音とスペルが一致しないことが非常に多い言語です。
例えば、「chat」という単語は「シャ」と発音されますが、英語の「chat(チャット)」とは全く異なる発音です。
こういった違いに最初は戸惑うかもしれませんが、600語を覚えていく過程で、フランス語特有の発音の規則性やパターンに自然と慣れていくことができます。
この段階では、単語を覚える際に発音も同時に練習することが特に重要です。
正しい発音を身につけることで、リスニング能力やスピーキング能力が早い段階で向上し、さらに学習の効果を高めることができるでしょう。
たとえば、単語を覚える際に、単語帳やアプリを利用して、発音を確認しながら学習する方法が効果的です。
オススメのアプリ
以下はオススメの無料単語学習アプリです。
ステップ1〜6でレベル順に3600語が収録されています。(例文&音声付き)
まずはステップ1の600語を覚えましょう!
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2. フランス語を使いながら学ぶための1800語
1800語を覚えると、日常会話の中で使われる基本的なフランス語を少しずつ理解できるようになります。
これにより、フランス語学習者向けのフランス語のYouTubeを視聴したり、LingQなどのアプリを使って多聴や多読を楽しむことが可能になります。(レベルは調整されたものを選ぶ必要あり)
ここで理解していただきたいのが、Comprehensible Inputです。
Comprehensible Input!?なんだか堅苦しそうな言葉だなぁ
と思われるかもしれませんが、この言葉は海外の言語学習界隈では非常に有名です。
Comprehensible Inputの概念は、言語学者スティーブン・クラッシェン(Stephen Krashen)の「インプット仮説(Input Hypothesis)」に基づいています。
クラッシェンによれば、言語習得は「理解可能なインプット(Comprehensible Input)」を通じて行われるとされ、
学習者が理解できる範囲の内容を大量にインプットすることで、自然と新しい言語が習得されると考えられています。
言い換えれば、自分がすでに知っている語彙や文法を基にして、少しだけ難しい新しい情報を吸収することで、言語の理解力が向上していくという理論です。
多くのポリグロット(4ヶ国語以上話せる人)がはこの仮説に基づいた学習法で言語学習で成功を収めています。
Comprehensible Inputについて詳しくは以下の動画をご覧ください👇
(全部フランス語で説明されていますが、1800語を覚えた方なら何度も聞くうちにほとんどの内容を理解できるように工夫された素晴らしい動画です。)
1800語の単語が身についていれば、YouTubeなどを通じてさらに多くのフランス語を吸収できるようになり、楽しく学習を進めることができます。
Comprehensible Inputを実践することで、自然と語彙力が増え、次のレベルへとスムーズに移行できる土台を築けるでしょう。
1800語を高速で習得するためには以下の「フランス語 単語 ブラクストン」のステップ1〜3を覚えましょう!
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3. フランス語を日常的に使うための3600語
3600語は、おおよそCEFR B2レベルに相当します。
このレベルに到達すると、フランス語を使って日常生活を送る際に、言語の壁を感じることはほとんどなくなります。
例えば、フランス語での映画やドラマを字幕なしで楽しんだり、現地の友人と自然な会話をすることが可能になります。
CEFR B2レベルに到達することで、フランス語を忘れにくくなるという利点もあります。
CEFR B2レベルに到達した場合には、もしフランス語を長く使わずに忘れてしまっても、数時間ほどの極めて短い復習をすることですぐにほとんど元のレベルにまで戻せます。
一方で、一つ下のレベルであるB1では、フランス語を長く使わずに忘れてしまった場合に、再び元のレベルに戻すのはとても時間がかかるとされています。
これは実際、多くのポリグロット(4ヶ国語以上話す人々)の意見でもあり、8カ国語学んだ私としても強く同意します。
言語学習は忘れてしまうことが避けられない部分もありますが、B2レベルのフランス語力を持つと、その言語の基本的な構造や表現がしっかりと身についているため、使わなくても忘れにくくなるのです。
そのため、B2レベルを目標に設定することを強くおすすめします。
4. フランス語で不自由なく生きるための8000語
8000語は、CEFR C1レベルに相当します。
このレベルに達することで、アカデミックな内容のフランス語も理解できるようになります。例えば、
大学の講義をフランス語で受けたり、専門的な書籍を読むことも可能になるでしょう。
しかし、このレベルに到達するための質の高い学習教材は少ないため、より実践的な方法を取り入れる必要があります。
例えば、フランス語圏に住んで日常的にフランス語を使用する、あるいはフランス語での仕事や研究に取り組むことで、自然と8000語を超える単語を習得することができるでしょう。
もし、あなたが将来フランス語圏で生活することを考えているなら、ぜひこのレベルを目指してみてください。
まとめ
フランス語の学習において、覚えるべき単語数の目安として、600語、1800語、3600語、そして8000語の4つのパターンをご紹介しました。
初心者はまず600語を目指し、徐々に語彙を増やしていくことで、最終的にはフランス語で自由にコミュニケーションを取れるようになります。
それぞれの目標に向けて、効果的な学習方法を取り入れながら、楽しくフランス語を習得していきましょう!
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